第二十五、二十六回

借金消費が今、一部の人たちの間で流 行っている。しかし当初、私はすんなり とは受け入れられなかった。私たちのよ うな五十を超えた輩は、これまで粗食に 耐えてきており、一銭でも出費を切り詰 められないものかと願うものだ。この期 に及んで、借金して消費しろと言われて も、ついていける筈がない。 しかし、ある友人の「アドバイス」で、私 ははっと目が覚める思いがした: 私の場合、結婚して三十数年この方ず っと、家の事で悩み続けてきた。三世代 同居で狭苦しい思いをした。今では、家 を手に入れたものの、老父は既に他 界、私自身も年をとってしまった。もし、 あの時、借金消費のことを知っていたな ら、こんな苦しい思いをしなくても済んだ だろうに。


大衆の有効消費を刺激することは、目下、内需を拡大し経済成長を牽引する主要 な手段である。 近年、各地の所得格差が日増しに拡大しており、社会の富が益々高所得層に集中 している。 但し、「金のあるものは消費せず、消費したい者には金がない」のです。


第二十七、二十八回

この三名の「1 ドル公務員」は徐匯区 の対外経済経済貿易委員会と区の企 業誘致センターで、兼職で幹部の補佐 役を担当することになるが、部門の組織 機構の数や幹部の定員には含まれない。 彼らは兼職している部門に、自分のオ フィスを持つが、「常勤する」必要はなく、 自主的に自分の仕事のやり方を決め、 所属部門への出勤も不定期でよい。


この三名の「一ドル公務員」の職責は: 政府の仕事に対して意見を提出すること;区の企業誘致と資本導入及び関連産業 の発展を援助・推進するこ;区の委託する関連業務の仕事に参画するこ と;区の関係する仕事のためにコンサルテングとプランの論証を提供すること等 である。 このたび招聘された三名の「一ドル公務員」は皆、ハーバードやエールの博士・ 修士の学歴を持っており、長年国際ビジネスの分野で仕事をしてきたレベル の高い帰国人材である。


第二十九、三十回(孤独者)

当時、私はS市にいたので、もともと人々が彼の名前を口にし、誰もがちょっと変 わった奴だというのをいつも聞いていた。例えば、動物学を学んだのに中学では 歴史の先生をしているとか、いつも通り一遍の人付き合いしかしてないくせに、 よそ様のことに首を突っ込みたがるとか、日頃、家庭なんか壊してしまった方が いいと言いながら、月給を受け取るときっと直に祖母に仕送りし、一日たりとも 遅らせないとか。このほかにも、こまごました話の種は尽きなかった。とにかくS 市では何かと人々の話題にのぼる人物だった。


足の赴くままにちょっと歩いていくと、いつの間にか表門を出ていた。濡れた路 はとてもはっきりしていた。空を見上げると、濃い雲はすでに散って、一輪の満 月が冷たい光を静かに放っていた。 私は足早に歩きながら、何となく一種の重苦しい空気の中から飛び出したいと思 ったが、出来なかった。耳の中で何かがもがいていたが、長いことたってようや くもがきながら出てきた。何やら長く尾を引く鳴き声のようだった。一匹の傷つ いたの狼が深夜の荒野で吼えているようで、痛ましさの中に憤りと悲しみがない 交ぜになっていた。


第三十一、三十二回

共同で新しいタイプの複合型商業施設「光彩大市場」を建設することは、光彩事 業の貧困救済の重要な施策の一つであります。その目標は、五年以内に百万人の 就業機会を創出することです。 投資計画総額500億元にのぼる、この巨大プロジェクトは、全国に30ヶ所の 「光彩大市場」を建設します。彼らは各市場に年間取引額100億元を達成させ 、年間の直接利潤と税金1.5億元を実現させて、新ポスト増1.5万を含め3 .5万の就業ポストを提供させることを目論んでいます。


光彩事業は民間企業を参画主体とし、プロジェクト開発をキャリヤーとし、営利 ・不営利の両面への配慮を意図する貧困地区助成活動です。 中国光彩事業促進会の担当責任者は、この施策は光彩事業の一つの有益な試みだ と言っています。これまでの光彩プロジェクトの多くは主として生産タイプだっ たが、この度、四名の委員は開発の重点を流通業に移しています。彼らの光彩大 市場プロジェクトはすべて、交通幹線付近の、比較的経済が発展していない地区 を対象としているが、こうした地区では、就業と再就業に対する圧力が大きく、 農民の収入増が難しいと言った問題が蔓延しているのです。


第三十三、三十四回

鉄道省は次のように指摘しています: 北京上海高速鉄道は国家の事情と路線の情況に立脚し、あくまで、広くあまねく 長所を取り入れて、世界の先進的で完成した、信頼できる技術を参考にし消化・ 吸収ことと、研究開発、テスト検証、自主的なイノベーションとを結合させて、 わが国の国情に適した世界一流の鉄道運輸の技術システムを構築しなければなら ない。


北京上海高速鉄道の北京上海間の設計時速は300〜350キロで、更に時速2 00〜250キロの在来線と共用できると言う優位性がある。このため、鉄道網 のかなり高度の総合的な制御レベルが求められる。高速動力車ユニットについて は、当初は1・2・7モデル、即ち完成車導入10%、ノックダウンアッセンブ リ20%、国産化70%を採用する。先進技術を導入し、共同で設計・生産を行 い、「中国ブランド」を作り上げると言う要求に従って、導入・消化・吸収する ことによって、更なるイノベーションを実現するのです。


第三十五、三十六回(孔乙巳)

私は十二歳の時から、村の入り口にある咸亨と言う飲み屋で働いた。主人はお前 は見るからに気が利かなそうで、長衣の上客のお相手は無理だろうから、表でで も働くが良いと言った。表の短衣の仕事着の客は御しやすかったが、くどくどと 絡んでくる連中も少なくなかった。


皆が陰であげつらっているのを聞くと、孔乙己はもともと学問をしていたが、秀 才の試験にはとうとう合格できなかった。また、食っていくすべにも長けておら ず、こうして段々貧乏になって、乞食にならんばかりになってしまった。幸い、 達筆だったので人に書物を筆写してやって、糊口をしのいでいた。惜しいことに 彼には又悪い癖が一つあった。飲み食いにうつつをぬかし、怠け者をきめこんん でいるのである。

中国語表現法研究  和文中訳

第二十五回〜第三十六回

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