第四十九回〜第六十回


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第四十九回                                       2018年07月

昔の“日記帳(オトコ)”と出直す新年

以前にも書いたが、私は五年連用日記を愛用している。

二〇一六年の暮れ、五冊目の日記帳を買おうと、仕事帰りに大きな文具店に寄った。ところが、ないのである。それまで二十年間愛用していた質実剛健な日記帳が、どこをどう探しても、ない。あるのは、乙女チックな花柄の表紙のものだけ。パラパラとめくってみたら、中身はほとんど同じであるらしい。大きさも同じ。だったら、これでもいいか……。花柄がちょっとくすぐったいが、なに、だれに見せるものでもない。

第五十回                                          2018年07月

というわけで、二〇一七年は花柄日記帳で始まった。白状すると、はじめのうちは嬉しかった。花柄を手にすると、心が華やぐのだ。

しかし、だんだんと書き心地が気になり始めた。かみはツルツルしているが、ペンの滑りがそれほどよくない。書くのが前ほど楽しくない感じがする。これで五年……か。ほんのちょっとのことだけれど、五年ともなると、結構なストレスになるかもしれない。

 

第五十一回                                       2018年10月

夏休みは、子供にとって一番楽しい時間である。しかし、共働き家庭の保護者にとっては、一番悩ましい季節である。夏休みに来たら、子供を夏季学童保育にいれるか、それとも年休を取って子供と遊びに行くか。又は、子供を連れて出勤することを選ぶか。いっそのこと、祖父母の見てもらうか。

共働きの保護者として、子供のために、2か月もの夏休み期間中はどのように合理的な計画を立てるか。子供達の心身の健康のためには、どうしたらよいか。人民網の記者が各地で取材を行った。

第五十二回                                       2018年10月

昆明市出身の王さんは、ある企業の個人情報管理員の仕事をしている。収入は中間層レベルだ。子供の夏休みのスケジュール管理には、気を配っていると言える。

夏の合宿、趣味のスクール以外に、子供に関するその他の出費で、夏休み中には一万元程度使うという。

“夏休みで一万元の出費は、私たち夫婦のひと月の収入から見れば、身の丈に合っていないと思います”。お金がかかるが、それは膨大な数の本を読み、色々なところを訪ねるための出費で、子供は夏休みに自分の目で見て、見識を広めることができ、非常に価値のあることだと、王さんは一貫して信じている。

第五十回   2018年1

ジャイアントパンダと近距離で接触したのはそれが初めてだった。私たちは霧の立ちこめる竹林の小道に沿って自然保護区に入ると、まるで世間から隔絶された神秘の世界に身を置いているかのようだった。

 ジャイアントパンダたちは、ある者は木の幹にまたがって、青々とした若竹をせっせとおいしそうに味わい、ある者は台によじ登り、ゆっくりと行ったり来たりして、たまにはでんぐり返しの1つもし、ある者は愛情たっぷりに自分の子供を見守っていた。

 第五十回   2018年1

各自の名前が書かれた住まいで、パンダたちはのんびりと満ち足りた様子で楽しんでおり、パンダを見に来た観光客には全くお構いなしだった。パンダは自由気ままに、超然と生きている!その時は折よく赤ちゃんパンダが2匹生まれてちょうど半月ばかりでもあり、その双子パンダのかわいさといったら、全くもって言葉では言い表せないほどだった。

 この旅行で見聞きしたことは今なお記憶に新しく、忘れ難い。 

第五十五回   2018年12月

今年の5月、私は親族に会いに実家へ帰った。この期間に私は極めて印象深い出来事を2つ経験した。1つはタクシーで、もう1つはレストランで。しかし、2つの出来事には共通点が1つある。それはほかでもなく、タクシーの車内もレストランの中も、はっきり分かる所に「禁煙」の表示が貼ってあったことだ。しかし、タクシーの運転手にせよ、レストランの店員にせよ、たばこを控えるというこのルールを守らないことに私は気付いた。

 第五十六回   2018年12月

ある日、私はタクシーに乗り運転手と一緒になったのだが、(その彼が)まさに口にたばこをくわえていた。タクシーに乗るとすぐ、私は彼に「運転手さん、たばこを消してもらえませんか。車内に『禁煙』と表示が貼ってあります。たばこを吸ってはいけないのでしょう?」と注意した。その運転手はそれを聞くと、すぐに吸うのをやめたが、そのまま吸い殻を道に捨ててしまった。 

またある時、私はレストランで食事していて気付いたのだが、店内でたばこを吸っている人がいて、しかもそれは店員だった。そこで私はすぐ彼に「店内は禁煙じゃないんですか」と言ったが、彼は全く気にしない様子で「大丈夫、構わないさ」と答えた。私はどうも納得がいかないのだが、これらの場所の禁煙表示は何をするのに用いるのか。これではすっかり形骸化してしまっているではないか。