第18回     2014年04月
 
大気汚染対策の矛先は、排出基準に向けられている。
 
大気汚染対策をきちんと進めるため、環境保全部は、次の段階として、以前の排出基準に対して評価を行い、排出基準をさらに厳しく設定する予定だと言う。まず、石油精製、セメント、鋼鉄部門など、エネルギー多消費で重度大気汚染の原因となっている業種に対し、継続的に基準の厳格化を行う。次に「一律措置」を撤廃する。以前から多くの業種に対して適用されてきた「総合排出基準」を段階的に撤廃する予定である。そして、異なる業界の排出状況に基づいて、今までよりも細分化された業種別排出基準を制定する。
 
第190回     2014年04月
 
「以前は多くの業種に総合排出基準が適用されてきた。これは一部の業種の排出基準を設定する知識や能力がなかったと言う事情があったためである。だが、このような大雑把な管理では、苦しい業種と達成しやすい業種があり、負担率と利益率に不公平が生じている。」
 
例えば、一部の石油精製企業の加熱炉から排出される亜硫酸ガス一立方メートル当たり850ミリグラムにまで達している。総合排出基準を適用した管理が監督効果を出していないことは明らかだ。
第191回 2014年05月
 
 農村の土地の流通とは、農村各世帯が請け負う土地について、合法的なやり方
で請負権を存続させ、経営権(使用権)は他の農家や企業に譲渡する行為である。つま
り「請負権の留保と経営権の活性化」ということだ。2013年、中央政府
が通達した1号文書のメインテーマは、「農業生産の経営体質を新しくする」というものだ
った。法に基づいて、自分の意思で、有償で、という原則を守りとおすことにより、農村土地の請負経営権を、秩序にのっとって流通するように導くこと、と言及している。
 
第192回 2014年05月
 
 ブランド品のカジュアルウエアーを着て、流行のサングラスをかけた28歳の峠倫鎮六家子村の劉昌赤赤さん。彼の姿からは、農民であることが想像できない。事実、昔のような「顔は黄土に向け、背は天に向けて」という伝統的な農民ではない。現在、劉さんは、吉林中材管道有限会社に勤める工場労働者である。彼は言う「家の8ムーの土地からの収入は1年で2万5千元位。今は、普通の労働者。。会社からの基本給は月4000元で、手当と食費を加算され、5000元余り。1年で計算すると、6万元くらいの給与収入さ。。。」


第193回 2014年06月
 
20年前。その劉西鴻さんという女性は、自分のことを「本小姐」というのが好きな、あでやかな美しい人であった。彼女は「私を変えないで」という小説で文壇に名を轟かせ、作品は直ちに全国中編小説賞を受賞した。これは、その当時の文学にとって一大事であり、本小姐も一夜にして有名人となった。
 
第194回 2014年06月
 
人々は彼女の次回作に期待し、当然、更に精彩を放つ小説を期待していた、その矢先に、突然姿を消してしまった。聞けば、フランス人の美男子と結婚し、フランスに渡ってしまったとのこと。そして再会した時は、本小姐は三人の子供の母になっていた。美しさは年をとっても変わらぬものの、あの頃の旭日に輝く紅蓮のような面影ではなかった。


第195回 
    2014年07月 
小王:李明くん!
李明:そんなに息をきらして走ってくるなんて、何を慌ててるの?
小王:何かなくしたものはない?
李明:あっ、財布! 財布がない。
小王:これ、君のでしょ? 君の自転車のかごにあったんだよ。本当にそそっかしいんだから。財布をちゃんと持たないなんて。
李明:さっきは自転車にカギをかけるのに気を取られてたんだ。ほら、一か月分の給料が全部財布の中だし、身分証も入れてあった。もしなくしたら
 大慌てするところだったよ。でも、なぜこんな偶然に見つけられたの? 
第196回     2014年07月 
 小王:怪我の功名だよ。自転車を置くときに、うっかりして自転車を一台倒しちゃったんだ。その自転車を起こしてみると、なんと君の自転車だった。
そして更に財布がかごの中にあるのに気づいたんだ。すごい偶然だろ?
もう少し遅かったら、誰かに持っていかれて大変なことになってたと思うよ。李明くん、ちょっと水をくれないか。のどがカラカラだよ。 
李明:僕ってば水を出すのも忘れてたよ。さあ、冷たいのを飲んで。そうだ、王くん、先週一緒にダンスパーティーに行くと約束したじゃないか。なんで約束を守らなかったんだ?ずいぶん長いこと君たちを待ってたんだぞ。

第197回    2014年08月

アメリカに旅立つ前、一人の同窓生からエアメールが届いた。そこには、ぜひ棗の種を持ってきてほしいということだった。頼まれた物はそれほどかさばらない。しかし、いったい何に使うのだろうか。

フィラデルフィアから出発する前、私たちは電話がつながった。電車を降りると、彼女はすでに駅で待っていた。指折り数えてみればもう半世紀も離ればなれで、既に人生も残り少ない年になっていた。

 
第198回     2014年08月
 
 抱擁のあと彼女は切々と私に尋ねた。「持ってきてくれた?」。 私はすぐさまバッグから棗の種を取りだした。彼女は手のひらにのせると、まるで真珠や瑪瑙よりも大事そうにした。
 彼女のやんちゃな様子は昔と全然変わっていない。 私が棗の種の使い道を聞くと、ポケットにしまいながら、煙に巻くような風で、「あとで、すぐに分かるわ」と言った。
 

第199回      2014年10月
 
 そこは山に囲まれた本当に美しい町で、車は上も下も一面燃えるように真っ赤に染まった坂道を進んだ。もしここが中国なら、きっと楓城と呼ばれるだろう。いつかの山間を過ぎたところで、彼女は楓の林に立つ三階建ての小さな建物を指さして言った。「さあ、着いたわ」。車は芝生に分け入り、車庫から3・4メートル離れたところに来ると、車庫の門が、家の主人を知っているかのように自然と上がった。
 
第200回      2014年10月
 
 彼女は少し恥ずかしそうに「この大きな家を買った時、子供たちはまだ学校に行っていたわ。今はみんな独立しているけど。 生物科学を学んだ夫は、研究所で栄養学を研究しているの。」と説明した。
 彼女は私を二階の湖に臨んだ部屋に落ち着かせると、すぐに裏庭を見せにつれていった。大きくはないが、とても手が込んだもので均整がとれていた。
 

中国語表現法研究  和文中訳

第189回〜第200回


ホームへ戻る