中国語表現法研究  和文中訳

第一七七回〜第一八八回

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第177回                     2013年9

ここは、雲南省怒江リス族自治州の怒江大峡谷。両側に高い山がそびえたち、海抜は3000メートル位の所である。山の上の村には未だに道路が通っていないため、村民は村から出入りすることは余りない。しかし、楊さんは毎週必ず徒歩で山に行き、まるで金鉱を発見したかのように、山から現地のある特産品を見つけ、一年間に2000万元の売り上げを得た。そして、当地では誰もが知る伝説の人となった。

第178回                     2013年9

村民が屋根裏部屋で大切に保存しているこれらの物は「老窩ハム」と呼ばれている。この地方の老窩白族郷でのみ作られ、地元の老窩豚の肉が使われている。豚は4年間育ててから加工し、ハムになってからは必ず1年間保存しなければ、山から出荷することができない。より深い味わいにするためである。以前、村民たちのハムは自家用で、売ることは余りなかった。楊さんが山に来てハムを買うようになってから、値段は一気に上昇。儲けが出るようになって、皆楊さんに対しては、感謝の気持ちでいっぱいである。


第179回                     2013年10月

重慶のある商業銀行で7年間勤続している張文静さんは、家では子供を作ろうとせかされるが、仕事のために、ずっと出産を年間予定に組み入れることができずにいた。「以前、同じ部署に仕事が大変よく出来る女性の先輩がいました。出産予定を申し出ており、代替要員も決まっていました。なのに、出産休暇を終えて職場復帰したら、昇進の道は閉ざされ、今もずっとそのままの職位です。私は昇格検討をされている期間はしばらく我慢して、職位が上がってから出産することを考えなければと思います。」

第180回                     2013年10月

張さんはさらにこう続けた。「法律で女性の出産育児期間の解雇禁止が定められていますが、雇用主の方が立場は強く、色んな理由を設けて出産した女性職員の異動、降給をします。もしくは、他の方法を使って女性を退職に追い込みます。裁判も役に立ちません。結局わずかな賠償金をもらって仕事を失うだけです。」張さんは、非常にやるせなさを感じているようだった。

第181回                     2013年11月

中央政治局による「八項規定」と、公金使用の節句の贈答禁止令が出されてから、初の中秋節を迎えた。各地ではお金をかけず質素に節句を迎える、というこれまでにない新しいやり方が見られた。

 だが記者が調査した所、贈答は厳しく禁止されているのにも関わらず、途絶えてはいなかった。 ある有名な家電企業の、「2013年中秋節顧客関係強化計画」なるものを記者は入手した。その計画書を見ると、今年の贈答範囲は縮小するどころか、春節の際の「対顧客PR強化」を基にして拡大されている。

第182回                     2013年11月

贈り物リストは、顧客関係重要度によってABCDEの5つのランクに分けられている。董事長、集団(ホールディングス)などそれぞれ違う名義で部門の責任者に送る場合、贈り物の価格ランクも変わってくる。赤ワイン2本と有名メーカーの高機能スマートフォン一台を贈る場合もあれば、携帯電話一台だけ、3000元〜5000元で値段がそれぞれ違うプリペイドカードの場合もある。団体の会員カードや、一番低いランクでは158元、298元など値段の違う月餅や他の商品である。

第183回                     2013年12月

改革開放前は、中国の国民総生産は世界で100番目であった。100以上ある国の中では貧しい国のひとつであったが、30年以上の間に発展し、今や中国の経済規模は世界第二位である。しかし、一人当たりの平均では、GDPは100位である。そのため、現在の中国は、いまだに貧しい国であり、大多数の人がやはり経済的に恵まれてはいない。中国人はなぜ、人民共同の富裕化を早く実現できないのか。

 中国人は、勤労精神が足らないのか。中国人は節約に努めていないのか。中国の分配制度が不平等現象を生み出したのか。

第18回                     2013年1

私はそれらが主な原因だとは思っていない。客観的で公平な見方で言えば、中国人は世界的にも非常に勤勉である。世界の労働者組織も中国人労働者に対しては肯定的に評価を行っている。

また、中国の一般市民は、非常に節制した生活を送っており、銀行の資料によると、中国人民の貯蓄率は世界最高であると言う。

他にも、中国社会に存在する分配制度は、必ずしも合理的ではなかったが、低賃金社会の中では、賃金の格差は広がることがなかった。では、中国人が貧しい原因は一体何なのか。

第18回                     201401月

東城根街小学校は、残飯の計量規定を実施するようになったきっかけは、数名の教員が今年の夏休みに、イギリスへ行き友好校と交流活動を行う中で、学んだことだった。

校長のヨ梅さんの話では、一番小さな子供でも、自ら皿を持って列に並んで給食をもらっている。給食が終わると、自分達で食器を片付け、テーブルの上には何一つ残っていない。食堂のゴミ箱には、サンドイッチのセロハン紙とヨーグルトの空き箱が捨てられているだけで、残飯は見当たらなかった。

第186回                     2014年01月

前に「?城根街小学校は、全市で初めて食べ残し計量規則を実施しているが、食べ残し量をクラスや担任の実績評価に加算している」という報道が流れた。それにより、一部の保護者から疑問の声が上がった。「子どもは、クラスの栄誉のために気を使って給食の量を減らして、食事不足につながっているのでは」「おかずをどうしても食べられない生徒に、無理に食べさせているのでは」。また「食べ残しの量まで教員の実績評価につなげるのは、余りにも厳しすぎる。教員への負担が大きすぎるのでは」という意見も出た。

第18回                     201402月

新京報の数日前の報道によると、北京戸籍のタクシー乗務員が、車を地方出身者へ転貸して賃貸料をとる商売に乗り出している。「北京タクシー管理条例」によると、北京常住戸籍者でないと、北京で乗務員になることはできない。そこで、北京戸籍の乗務員が金儲けの方法として考え出したのが先程の方法。タクシーを地方出身者に高額で転貸し、賃貸料から経費を差し引いた金額を自分のものにする。中にはこれを主な生業としているタクシー業請負者もいるという。

第188回                     2014年02月

北京戸籍の乗務員は採用されたのち、雇用先のタクシー会社から車運転使用の権利を得る。しかし自らは就業の意思はなく、地方出身者に車を転貸し、その賃料から経費を差し引いた額を自分の懐に入れている。

北京戸籍の乗務員がもし会社に権利金4500元ほど支払っているとしたら、転貸相手から6000元位は受け取り、1500元の利益を得ていることになる。もし、北京のタクシー乗務員が請負者を通じて車の使用権利を得ているとしたら、乗務員、請負者の取り分はそれぞれ1000元、500元になる。