この時期に・・と言うより、今の時代にぴったりのお話だった。

観終えた後の優しくあたたかい想い。キャンドルの炎の様に頼りなげ、

でも、キャンドルの灯に浮かび上がる景色の様にやわらかい。

キャンドルの灯を移していくように、誰かにもこの想いを分けてあげたいと思う。

テンポの良さにノせられて、一気に見入ってしまう。そして、じん割りと心に広がる

素敵なお芝居に仕上がっていた。

大輔さんのキャラにあっていたのか、二階堂と大輔さんが重なって見えた。

大輔さんが役を自分のものにし切ったのか、役が大輔さんをその世界に

引き込んだのか・・。リアクションや言葉のテンポがとても自然で

以前に見られたような、肩に力の入り過ぎた感のあるオーバーなアクションがなく、

話の中にきちんと生きていた。

私は昔からクリスマスをあんまり特別に思ったことがない。

サンタに手紙を書いたこともなければ、靴下を吊るして寝たこともない。

でも、すごく冷めていた訳ではなく、サンタを信じている子をからかったりしたこともなかった。

だって、昔も今も「サンタクロースはいる!」と私は思っているのだから。

私がサンタに手紙を書かなかった理由。それは、記憶にある限りX’masプレゼントは

自分で選んでいたから。X’mas前、母と兄と3人で買い物に行っていたのだから

お願いの必要がなかったのだ。というわけで、最初からプレゼントをくれるのは

親だとわかっていたので「サンタクロースがプレゼントを持ってやってくるなんて

おとぎばなしだったんだ」と言うショックも味あわずに済んだけれど・・。

夢のない親だっただろうか?でも、私は何故かサンタクロースはいるのだと思っている。

大きな袋を担いでトナカイと共にやってくるとは思ってない。

でも、家族でX’masプレゼントを買いに行ったとき、自分で選んだプレゼントを夜中に

父親が枕元にそっと置きに来たとき、朝、中身を知っている包みを開けたとき、

そこにサンタがいると感じていた。

お芝居を観て、改めて私の周りにいるサンタクロース達を思い浮かべてみた。

そう、‘毎日がクリスマス’

みんなからいろんな贈り物を受け取りながら私は生きている。

そして余りに贈り物がたくさんで、嬉しい笑顔、ありがとうの笑顔を返すことを

時折忘れていることにも気付く。

二階堂のセリフを聞きながらちょっとせつなかったのは、彼のようなもどかしさを

私も抱えることがあるからだろうか。周りの人達が笑顔でいてくれたら自分も幸せな

気持ちになれるのに、自分には何の力もない、どうしたらいいのかわからない。

いつももらってばかりの自分じゃちょっと情けないけれど、とりあえず、贈り物には

笑顔で必ず応えたい。嬉しいとき、素直に笑顔を返せる人間でありたいと思う。

サンタに弟子入りするまでもなく、私の周りにはよいお手本となるサンタクロースが

たくさんいるのだから。

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役者さんも、ファンにとっては毎回すてきなプレゼントを運んでくれるサンタクロース。。

今年は、ダイスケサンタさんから、本当に大きなプレゼントをもらえました。

途中から相当、本筋を離れた文章になってしまいましたが、

観劇できなかった方にもプレゼントのお裾分けになるといいのですが…。